先日のレッスンで、ピアノの下に潜り込んで音色の変化を聴いたお子さんがいました。そのお子さんはいかにもうっとりした顔で「気持ちいい~!!」と言うのです。そこで、それ以降に来るお子さんにも、ピアノの下に潜り込んで音色を聴いてもらいました。

すると、みんな驚いたように「響きがすごい!!」と言います。

昨日はお子さんの提案で、私がピアノの下に潜り込んで音色を聴くことができました。実際に寝転んで聴いてみると、耳だけでなく体全体で音を浴びている感覚でした。音に包まれているような感じです。とても気持ちよかったのです。

それで、セロ弾きのゴーシュの話を物語を思い出しました。宮沢賢治の作品です。

「チェロ弾きのゴーシュが下手だったので、楽長に怒られたばかりでした。夜な夜なやってくる動物たちに、チェロの練習を聴かせているうちに、熟練の域に達していた」というお話です。

その中に、病気の子ネズミがをチェロの中に放り込んで、音を聴かせて治すと言う場面があります。

いかにもファンタジーにあふれた話ですが、実際にピアノの下に潜り込んでみると、本当に音で治癒することもあるのかもしれないと思うくらい、心地よかったのです。ストレスには特にいいでしょうね。

何気ない楽器の音ですが、心地よさや癒しをたくさん与えられているんだなあと思いました♪