↑珍しいワタの花です^^

得意なことをのばすには、ピアノの発表会に参加させないほうがいいときもあるのです。

今日は入会して3か月ののりかちゃん(年中さん、仮名)の話です。

 

のりかちゃんは恥ずかしがり屋さんです。

習い始めた最初の頃は声も出ず、「ピアノに触ってみよう!」と言っても、なかなかピアノに手を伸ばそうとしませんでした。

指で触れるのも、人差し指の先だけという感じです。

お母さんから、のりかちゃんは

「弾きたい気持ちはあるのだけど、間違えるのをとても怖がるんです」

と聞いていたので、レッスンではピアノに触れる時間より、リズムで体を動かしたり、カードでパズルをしたりする活動を多く取り入れました。

そして、のりかちゃんが何が得意なのか観察しました。

 

のりかちゃんはだんだん大きな声であいさつできるようになっていたのです。

元気な声に驚くと、のりかちゃんはますます張り切って、大きな声であいさつするようになりました。

そこで、歌を歌ってみるととても元気な声で歌います。

「のりかちゃんの元気な声を、発表会でおうちでの人に聴いてもらおう!」

と言うと、のりかちゃんは大きくうなづきました。

 

発表会で歌うのがきっかけになったこともあり、のりかちゃんはピアノにも向かって、5本の指で触れるようになりました。

5本の指で鍵盤を弾くこともできるようになりました。

何か一つ得意なことで自信が持てると、「やってみよう」と思えるのです。

このまま、のりかちゃんに教え込んでピアノで発表会に出演させることもできます。

実際、大手音楽教室だと「発表会に出るか出ないか」という選択しかない場合がほとんどです。

もっと言うと、大手音楽教室は無理にでも発表会に出させようとするときさえあります。

けれどそれは、誰のためなのかと考えた時、ピアノを弾くことにこだわらないほうが、お子さんの自信につながる場合もあるのです。

みんなと同じから安心なのではなく、得意なことを伸ばし自信を持つことこそ大事だと私は信じてレッスンしています。