今日は中学生になった生徒さんの話です。
Aくんは中学で勉強を頑張るため、教室を卒業したのです。でも今回は、夏休み集中レッスンということで来てくれました。
夏休み集中レッスンでは、複雑なリズムを自分で理解して弾くと言うことを目標にしました。
レッスンでは、細かい修正をして、部分練習を何度も繰り返ししました。
部分練習は大変なので集中力が続かないかもしれないという私の心配をよそに、Aくんは夏休み最後のレッスンまで集中して弾ききることができました。
複雑なリズムも自分で弾けるようになりました!
とても根気のいる部分練習は、以前のAくんだったら、きっと途中で疲れていたと思います。
そこで最後のレッスンの時に、私はAくんに質問しました。
「どうして、今まで大変だった部分練習が頑張れるようになったの?」
するとAくんはこのように答えました。
「今までは気持ちよく弾きたい気持ちが大きかった。けど、上手に弾きたいと思ったら、部分練習は絶対通る道だから。
部分練習は恥ずかしいことじゃないよ。
他の人から見たらよく分からない練習かもしれないけど……、でも本当は1番上手になる練習かもしれない」
自分で部分練習の意味を捉えて実感しているところが、大きな成長だなあと本当に嬉しく思いました。
部分練習というのは、できない部分に向き合うことでもあります。
なので、「自分はできるはず」「できない自分は認めたくない」など、抵抗感があるとできないのですね。
でも、目標のために、できないところを繰り返し練習するというのは、すべてに通じる上達のコツなのですね。
だから、自分のできないところに向き合って、努力できるAくんの成長がとても嬉しかったのです。
愛情と祈りを込めて見守っていくと、子どもたちは素晴らしいプレゼントを見せてくれますね。