レッスンで子どもの言葉を聞いていると、これは見逃せない!

ということがあります。

「できない」「ムリ」「どうせ○○」etc.

そういう時は、今できていることを手掛かりに、

いつの間にかできるということを実感してもらうようにする。

もう一つ気になることは、

「これいくらするん?」と、

楽器について値段の話をすること。

「○○ちゃんのことを、

××円だったら買ってもいいけど、△△円だったら高いかな。」

って値段をつけられたいかな?

そう言うと皆、黙って首を振る。

お金は、物の価値につけられたタグでしかない。

物に価値があって、それを引き出せる人が活用して、初めて生きたものになる。

金額が独り歩きするわけではないんだよ。

 

でも、そういう世の中なのですね。

大人でさえ、

お金に換算しないと、物やサービスの価値が分からない時代。

だから、

お金が儲からないと手を抜く。

お金を浮かせるためにインチキをする。

世間では、そんなことが毎日のように起こっています。

 

私も、音楽でボランティアをしたら、

代表の方にお礼の一言も言われなかったことがありました。

タダだったから忘れていたのでしょうか。

お金をもらっていれば、かえってけじめがつけやすかったでしょうか。

 

「稼ぐ=スゴイ」 

「儲けなきゃ損」 

という価値観がすっかり蔓延しているのですね。

逆に、

「稼がない」

というと、ボランティアの例のように、

軽んじられる傾向があります。

他にも、育児休職中の時や専業主婦など、

お金を稼がない状況だと、どこか不自由さを感じたり、

または誰の稼ぎで食ってるんだみたいな、暗な態度に悔しい思いをしたり、

したことはありませんか。

 

でも本当にそうかな?

お金を稼ぐのは確かにすごいことだけど、

よくよく観察してみたら、

稼いでいても、

それゆえの矛盾や葛藤、内部崩壊を抱えていたり、

虚勢を張ってるだけだったりします。

華やかなスターでさえ、転落していく時は、

そういう弱さがもろに露呈しています。

豪邸に住んでいても、家族関係は冷えているということも

ままあります。

 

大事なのは、お金の価値観を理解して、

生きた使い方をすることだと思うのです。

ただたくさんお金があるだけが、すべての価値基準じゃないはず。

ミヒャエル・エンデも、

このお金に狂った時代に警告を発していました。

アメリカでも「幸福学」なる学問が生まれているのは、

お金だけではもう幸福は得られないと、

皆気付いているからではないか。

 

たとえお金をかけなくても、

自分らしさや、満足度を上げる方法は、たくさんある。

それは、

工夫して、作ったり、組み合わせたり、アイデアを使うこと。

例えば、

物は買うもの→なければ、自分で組み合わせたり作ったりできるかも

       借りれるかも

       他のもので代用できるかも

      

続く