昨日は、お子さんが間違いを恐れずに試してみるようになったという、保護者の感想をご紹介しました。
今日は、「間違えたら恥ずかしい」から、お子さんが弾き切る達成感を味わえたという感想です。
感想はここからです。
「小学校では参観日に行くと、手を挙げて発表しない……が続きました。
理由を聞いてみると、『間違えたら恥ずかしいから』という返答がありました。
間違えてもいいんだよ、恥ずかしくないんだよといくら言っても伝わりませんでした。
『子どもの自己表現をめざしている』という方針に感銘を受け、入会しました。
初めての発表会では、緊張していましたが最後まで曲を弾く姿に感動しました。
終わった後の本人の表情も晴れ晴れとしており、安どと達成感から、
『あ~すっきりした』という言葉を聞くことができました。
一つの山を越えることができ、このような機会を与えてくださり深く感謝いたします。
また、(今まで保護者が付き添っていたのですが)1人でレッスンを受けることができるようになりました。」
感想はここまでです。
間違いを恐れて手を挙げられなかったお子さんが、人前でピアノを弾き切ることができたのですね。
大きな自信につながって、これからさらに生き生きとした演奏になることでしょう。
そこで、今日は間違いを恐れないための方法を書いてみたいと思います。
とても大事なことなので、ぜひじっくり読んでみてください。
「間違えても大丈夫」という言葉は、実はあまり届かないのです。
じゃあ何が届くかというと、実際に間違えた時、受容されているという態度なのです。
例えば、お子さんがレッスンで少し間違えた。
その時、講師はいちいち反応しないで、
「今はこんな音だったね。じゃあこんな音も出せる?」と、いろいろな音を試すように声をかけていくとよいのです。
つまり、間違えたからと言って否定しないことを態度で示すのです。
すると、お子さんは安心して、間違いを恐れず試すことができるようになるのです。
他の教室では多くの場合、「間違えたら直しましょう」という指導だと思います。
でも、それだけではお子さんは間違いにフォーカスしてしまい、かえって間違いが増えるのです。
フォーカスしたものが目立って見える現象は、心理学でも証明されています。
だから、間違いではなく何にフォーカスするかが大事なのです。
「間違えても大丈夫」という態度が、お子さんの行動を変えていきます。
だから、私は「間違えても大丈夫」を態度で示すレッスンをしています。
あ、でもお子さんによっては「間違いを減らそうね」という場合もありますので、
実際にはレッスンで見させてくださいね。