桜の青々とした葉が、風にそよいでいます。
淡いピンクから、初夏の色にすっかりさま変わりしましたね。
昔、染色家の志村ふくみさんのエッセイに、
「桜色に染める時、花びらではなく桜の枝から染める」
とあったことを思い出します。
黒いゴツゴツした枝が、ほんのりピンクに染まるなんて、想像できませんでしたが、とても印象的でした。
でも考えてみると、音楽でも共通点はあるんですよね。
出したい音があったら、
どうしてなのか?
どういう考えやイメージがもとになるのか?
という点です。
すると、いろんな記号が記号としてじゃなく、意味を持ってきます。
そういう背景を考えて表現したり、教えたりするのが好きです。
借りてきた表現はつまらないし、説得力もない。
自発性がない音楽ほど、つまらないものはありません。
初心者であっても、自発性のある音楽は、楽しいものだし、可能です。
間違えてもいいから、自分でイメージして表現してほしいと願います。
教室では技術「だけ」を伝えるのではなく、自発性が発揮できるよう工夫しています。
その手段の一つとして、カウンセリングもしています。
最近、いろんな生徒さんのカウンセリングでよかった事例があるので、次回からご紹介したいと思います。