今まで、
自発性を促す
親子のコミュニケーションアップ
子ども時代の学びの基礎固めについて書きました。

今回は、「成果より原因!」について書きたいと思います。


小学5年生のあずさちゃん(仮名)。
ピアノが大好きで練習を頑張っています。

ですが、先日は少し音が滞った感じに聴こえました。
その日のレッスンでは、音に変化を出すための工夫について、繰り返し伝えました。

(ちなみにですが、そういう時、「ここは強く」「ここは弱く」など、具体的な注意はあまり言いません。


理由や背景を伝えて、どうするかはなるべく自分で考えてもらいます。
時間がかかっても、自主性が発揮できるよう、このようにしています

例えば、長いスラーのフレーズを意識して弾く。
フレーズは、曲のイメージに沿った強弱で表現する。
(正しいかどうかではなく!)


すると、間違いを気にして1音1音バラバラに聴こえていたのが、あっという間に美しく流れるようになりました。


あずさちゃんも「今のほうがいい!!」と分かります。


それが、最初から「うまく弾こう!」などと思うと、たちどころに間違えてしまうものなのです。


例えるなら、運転中に、トラックのほうばかり見ていると、進むべき道から逸れて、トラックのほうにどんどん近づいてしまうという現象に似ています。


うまく弾こうと思ったら、まずフォーカスすべき点はそこではなく、別のポイントなのです。

というわけで、うまく弾くことではなく、ポイントにフォーカスして練習するように伝えたところ、あずさちゃんは、翌週も美しい演奏を聴かせてくれました♪


うまく弾こうと思ったら、原因にフォーカスするのが大事なんですね。

つまり、成果を出そうと思ったら、原因にフォーカスするのです。


これは、ピアノだけでなく、何かやり遂げたい時も同じです。
結果を生む原因にこそフォーカスするのですね。

余談ですが、仕事も全く同じだと考えます。
しかしながら、ビジネスも学んで感じることですが、原因に目を向けず、成果だけ得たい人が多いのです……


なので、教室では、うまくいってもいかなくても、必ず原因を考えるようにレッスンしています。


ちなみに、ピアノ以外のメンタル面において、原因の特定は1人では絶対できないんです。

なぜなら、自分の状態は、必ず何らかの先入観で見ているから。

経験値があり、言うべき内容とタイミングが分かる人でないと、難しいです。
心理学では境界線が引けていると言いますが、これができている人は本当に少ないです。

私は今まで2000人以上レッスンしてきた経験と、心理学の勉強をして境界線が弾けるようになったことで、アドバイスがさらに喜ばれるようになりました。


次回は「強み発見!」について書きたいと思います。